[貸館]メイリオ
2011年10月2日(日)19:00
コントユニット かのうとおっさんのコントライブ
http://blog.livedoor.jp/kanoutoossan/
+
短編映画「wedding」上映
+
舞台挨拶
「wedding」(20分)
○cast
中藤千春/黒川三鈴……http://ameblo.jp/meiya416
高岡正也/アカツキサトシ……http://ameblo.jp/tejinacy/
南田香織/佳波芽依……http://yaplog.jp/smoony/
神父A/松浦信行
神父B/白澤康宏……http://space.geocities.jp/itamieiken/
○stuff
監督/山口文秀……http://cinecafe.exblog.jp/
脚本/金築佳子
撮影/田辺裕正
衣笠竜屯……http://plaza.rakuten.co.jp/ryuton/
音声/吉田勝二
岩崎健太
照明/森川久
製作/宮崎真由美
協力/下飼手佳子
浦山陽子http://ameblo.jp/scenario2525counselor/
・カトリック八尾教会
・ベルェベルビューティコミュニケーション専門学校
・神戸ベルェベル美容専門学校
・次田範子
・田中智子
○あらすじ
中藤千春は理想のウェディングに憧れる、34歳。
カトリックの厳かな教会で、美しい花々に囲まれて。
彼女はいま、まさに最愛の新郎、高岡正也と永遠の愛を誓おうとしていた。
ところがそこで愛を誓ったのは「別の女性」だった?
彼女はどんな人生の決断をするのか。
「ピカピカのさようなら」(2010) の山口文秀監督が贈る、
ウェディングラブコメディー。
主催・お問い合せ:sattoangel@hotmail.com
料金 1500円
生伴奏付き上映会 京阪神生まれのモダン活劇『黄金の弾丸』
2011年10月9日(日)13:30〜
関東大震災以後の一時期、阪神間の各地に映画撮影所が生まれ、ハイカラな都市イメージを背景として現代劇が盛んに作られました。
今回上映する『黄金の弾丸』は、東亜キネマが現代劇部として設置した西宮・甲陽園撮影所で生まれた作品で、1927年(昭和2年)公開。大正から昭和に替わるサイレント黄金時代の活劇を、神戸を中心に活躍する山川亜紀さんの生伴奏でご覧いただくスペシャル企画。
「黄金の弾丸」
(1927 / 89分[16fps]欠落あり/ 染色 / サイレント / 35mm)東亜キネマ
監督:印南弘 原作:ヘルマン・ランドン
脚本:竹井諒 撮影:小野平一郎
出演:宮島健一、一木突破、大岩栄二郎、千種百合子、中村園枝、島田富美郎、月岡正美
東亜キネマ甲陽園撮影所で製作された探偵活劇。神戸で撮影された現代劇はフィルムがほとんど残っておらず貴重である。神戸の旧居留地跡でのカーチェイスや、神戸港でのラストシーンなど大正末期の風景を見ることができる。プラネット映画資料図書館所蔵(現在は神戸映画資料館で収蔵管理)の染色フィルムを、国立近代美術館フィルムセンターが復元した。全7巻のうち5巻目は欠落。
伴奏:山川亜紀(コンポーザーピアニスト)
大阪音楽大学音楽学部ピアノ科卒業。各種コンサートにおいて独奏、伴奏、 アンサンブル等、多数出演。その他、教育CD-ROMの音楽制作、編曲、司会、高齢者や障害児の音楽療法にも携わる。 2000年、オリジナル曲1stアルバム「clear wind」を、2009年、2ndアルバム「with Friend」を発表。 大阪音楽大学演奏員。日本ピアノグレード認定協会審査員。長田のピフレホールで定期的に開かれている演奏会「おもしろ音楽博物館」でもおなじみ。
《料金》
一般1800円 学生・シニア1500円
会員1500円 学生会員・シニア会員1300円
「KOBEデザインの日」記念イベント2011
[貸館]オムニバス・ムービー
”BETWEEN YESTERDAY&TOMORROW” in KOBE
2011年10月14日(金)17:00 / 19:00
15日(土)18:30
ある一日を撮影 前日に声を録音 明くる日に声を録音
指示書をもとに制作された5分の即興映画
神戸にゆかりのある作家が9月に制作した8作品を初公開。
加えて、日本各地で多数の映像作家が撮影した作品の中から、
神戸映画資料館が選んだ6本も上映します。
[新作・神戸編]
”BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW” Omnibus Vol.7 神戸 9月
椿﨑 和生 (美術家)
森下 明彦
(メディア・アーティスト/美術愛好家)
永田 収 (写真家)
森本 アリ (音楽家)
文 AYA(ダンサー)
宮本 博史 (アーティスト)
前田 真二郎 (映像作家)
崟 利子 (映像作家)
[旧作から神戸映画資料館セレクション]
”BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW” Omnibus Vol.6
若見 ありさ 「 Home 」 世田谷区(東京) 2011年5月10日
池田 泰教 「 A Quiet Day」 郡山(福島) 2011年5月15日
大木 裕之 「 May_be」 東京→大垣 2011年5月26日
松島 俊介 「 Old Man and Old Woman」 岸和田 堺(大阪) 2011年4月15日
岡本 彰生 「 ISHINOMAKI」 石巻(宮城県) 2011年5月4日
石川多摩川 「 Halo」 八王子(東京) 2011年4月13日
*14日(金)19:00〜 15日(土)18:30〜は上映後、参加作家のトークが有ります。
《料金》500円
主催:HERE & THERE
提供:SOL CHORD
お問い合わせ先:herethere.byt@gmail.com
後援:神戸市
関連サイト:”BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW”
「KOBEデザインの日」記念イベント2011 [映画とブックデザイン]
本にしたい映画人
2011年10月15日(土)・16日(日)
映画とブックデザインをテーマにした、展示・上映・対談の3つのスペシャル企画。
この人の本をつくりたい 山根貞男
今回の特集では鈴木一誌氏の仕事を展示し、鈴木氏とわたしが対談するが、映画の本なのだから、ぜひ映画も上映したいということになり、何を選ぶかを話し合った。
鈴木氏とわたしが組んでつくった本や雑誌などは数多くあり、それに関係のある映画を上映するという案がまず出てくる。阪東妻三郎や市川雷蔵の主演作、加藤泰の作品などで、つぎつぎ題名が思い浮かぶ。だが、そんなにストレートな選び方ではなく、何かヒネリがほしい。そこで出てきたのが、ふたりで「この人の本をつくりたい」と思う人の映画を、というアイデアである。
これまた、たちまち何人もの名前が挙がり、どれもこれも捨てがたい。あれこれ話すうち、2本立てだから、ひとりは俳優、ひとりはスタッフに、と絞り込む。と、俳優のほうはすぐ決まった。小林旭である。鈴木氏もわたしも昔からアキラの大ファンで、彼の本はすでにあるが、映画の本とはいいがたい。よし、小林旭の映画の本をつくろう、と、その場は一気に盛り上がった。ちなみに鈴木氏もわたしもアキラの歌を何曲も歌える。
さて、もうひとりは、となって、ふたつの名前に行きつく。プロデューサーの黒澤満とキャメラマンの仙元誠三である。監督や脚本家の名前も挙がったが、映画づくりの仕掛け人たるプロデューサー、映画の画面を実際につくるキャメラマン、という人選はより面白い。では、どちらを選ぶか。これには迷ったが、悩みはすぐに解消した。黒澤満と仙元誠三が組んだ作品を選べばいい。
こうして『やくざの詩(うた)』と『ヨコハマBJブルース』が決定した。数ある作品のなか、なぜこの2本が選ばれたかについては、いろいろ理由をつけられるが、要するに好きな映画なので、みなさんと一緒に見たい、という以外ない。横浜を舞台にした活劇で、主演俳優が歌うことでは、2本は共通している。
[関連企画]
10月16日(日)
[映画の本を作る_ブックデザインと編集]
対談:鈴木一誌(ブックデザイン)× 山根貞男(映画評論)
10月7日(金)〜18日(火)[水・木休み]
展示:[映画のデザイン_鈴木一誌の仕事]
「やくざの詩(うた)」 (C)日活
(1960/88分/35mm)日活
監督:舛田利雄 原作:山崎豊子
脚本:山田信夫 撮影:藤岡粂信
音楽:中村八大 美術:佐谷晃能
出演:小林旭、芦川いづみ、金子信雄、
二谷英明、垂水悟郎、南田洋子、和田浩治
横浜のナイトクラブへ流れてきたピアノ弾きの男が、かつて行きずりに恋人を殺した何者かを捜し出して復讐しようとする。犯人の正体は判らないが、スペイン製の拳銃ゲルニカの持ち主で、主人公は恋人の命を奪った弾丸をペンダントにして下げている。
小林旭がピアノを弾きながら主題歌を歌う。そのムードたっぷりの抒情歌と、彼がペンダントを手にとって見つめる弾丸とが、もうそれだけで独特の世界を成立させる点で、当時の日活アクションの一典型といってよかろう。小林旭は1959年に「渡り鳥」「流れ者」の両シリーズが始まり、人気が急激な上り坂にあったが、この作品は、西部劇タッチの「渡り鳥」とも、現代やくざ映画の「流れ者」とも違って、ロマネスクな魅惑をくりひろげる。
二谷英明と垂水悟郎による拳銃ブローカーの兄弟、金子信雄の老医師、南田洋子のクラブ歌手と、周りの諸人物がそれぞれのドラマを熱く感じさせる。過去へのこだわりという一点で、彼らは主人公と同じ煩悶を抱えているのである。
脚本の山田信夫は1959年にデビューした新鋭で、この作品は4本目。多彩な登場人物の抱える記憶の痛みを組み合わせ、立体的なドラマをつくりだす手腕は、この作品から本格化した。その延長線上に、石原裕次郎・浅丘ルリ子の『銀座の恋の物語』『憎いあンちくしょう』(ともに1962年)が生まれる。
監督の舛田利雄は1958年にデビューし、1960年代の日活アクションの全盛期を担う。どちらかといえば石原裕次郎の主演作が多いが、小林旭とも初期に『夜霧の第二国道』『錆びたナイフ』『完全な遊戯』(以上1958年)、『女を忘れろ』(1959年)で組み、『やくざの詩』は5本目に当たる。この作品では、登場人物の想いやそれゆえの激情を切れ味のいいアクションと重ねて、みごとなカット割りで描き、これが日活アクションの魅力だと思わせる。(山根)
「ヨコハマBJブルース」 (C)東映
(1981/112分/35mm)
東映セントラルフィルム
プロデューサー:黒澤満 監督:工藤栄一
原案:松田優作 脚本:丸山昇一
撮影:仙元誠三 美術:今村力
出演:松田優作、内田裕也、辺見マリ、
蟹江敬三、財津一郎、田中浩二、宇崎竜童
横浜のうらぶれたカフェバーのブルース歌手の男が、歌の合間に私立探偵の真似事をするうち、親友の刑事が殺された事件に首を突っ込む。親友の死には麻薬シンジケートが関わっていて、主人公は身の危険にさらされつつ、見えない敵を追ってゆく。
松田優作が劇中で何曲もブルースを歌う。彼が歌手としても活動しているのは周知のことで、レコードも出ているが、映画のなかで歌うのはこれが唯一ではなかろうか。冬枯れの横浜の風景、オーバーにマフラー、長髪にヒゲ。それらが哀切なブルースと渾然一体となり、ほかの作品にはない魅力を見せる。松田優作のアクション映画といえば、彼の鮮やかな疾駆がすぐ目に浮かぶが、ここではむしろ仙人のような格好と表情でゆったりと歩む姿が印象深い。
黒澤満は日活出身で、1970年代には日活ロマン・ポルノの中枢で腕をふるったが、単独のプロデューサーとして手掛けた最初は東映セントラルフィルム作品『最も危険な遊戯』(1978年)である。いうまでもなく主演は松田優作で、キャメラは仙元誠三。そこから『殺人遊戯』(1978年)『処刑遊戯』(1979年)が生まれ、脚本の丸山昇一が『処刑遊戯』でデビューする。
仙元誠三は大島渚の『新宿泥棒日記』(1969年)でキャメラマンとしてデビューし、『最も危険な遊戯』が6本目、この『ヨコハマBJブルース』が14本目に当たる。大都会のなかに人間をとらえる流動的なキャメラワークは鮮烈で、ここでもその持ち味が発揮される。以後、黒澤満・仙元誠三・松田優作のトリオ、あるいは丸山昇一を加えてのカルテットは数多くの魅惑作を生み出す。
監督の工藤栄一は1959年デビューのベテランで、時代劇と現代劇の別を問わない活劇の名手として活躍する。意欲的な若い俳優に慕われることで知られ、松田優作と意気投合したであろうことは画面に歴然とあらわれている。(山根)
《料金》2本立て
特別料金 1000円
後援:神戸市
まぼろしの昭和独立プロ黄金伝説 後編
2011年10月21日(金)〜24日(月)
9月の「まぼろしの昭和独立プロ黄金伝説 前編」に続く後編をお届けします。初代ピンクの女王・香取環さんをお招きしての、「特別編 伝説の女王・香取環」と「第三の伝説 追憶 向井寛の世界」。
本特集に先立って行なわれていた、東京・ラピュタ阿佐ヶ谷の「60年代まぼろしの官能女優たちⅡ」の最終週、「昭和桃色映画館」出版記念会に熊本から急きょ駆けつけてくれた香取環さん。さらに今度は神戸映画資料館にも駆けつけてくれることに。上映プログラムを変更して、お気に入り&特選作品を準備した。「まぼろしのヒロイン」が長時間にわたってファンとの交流の場を持つのは初めてと言っても良い。記念すべき日となろう。
若松孝二とともに、60年代桃色映画の最前線を疾走し、その人気を若松と二分したといわれる向井寛。だが、あくまで過激で時代の先頭にあり続ける若松と違い、滝田洋二郎をはじめ後進の育成やプロデユーサー業、穏やかな作風へとも転じた向井寛の作品世界は、今日その多くが散逸しフィルムは失われ省みられることが少ない。「ドキュメント」「反戦」「情念」「犯罪」「スキャンダル」……、向井寛が挑んだテーマは、そのまま時代のテーマでもあった。08年に物故した向井寛監督の世界をひらき、研究の第一歩となる画期的上映が実現した。
*予告していた内容を一部変更しています。
←香取環さん(右)。向井寛監督夫人の内田高子さん(左)と、ラピュタ阿佐ヶ谷「60年代まぼろしの官能女優たち」(09年)開期中の「対談」(「昭和桃色映画館」収録)記念撮影
10月22日(土)15:35〜トーク
スペシャルゲスト:香取環 聞き手:鈴木義昭(映画史家・ルポライター)
《昭和独立プロ黄金伝説・その2 初代ピンクの女王・香取環》
「神戸は想い出の土地なの」、われらが初代「ピンクの女王」は言った。「女王」は赤木圭一郎と同期の第四期ニューフェイスとして日活撮影所入り、久木登紀子の本名でデビュー。多くの日活青春映画に出演しながら、1961年『肉体の市場』で勃興期の独立プロに身を投じ香取環として生まれ変わり、活躍が始まる。昭和桃色映画史に燦然と輝く「女王」の軌跡は、そのまま60年代の桃色映画の歴史だ。目の眩むような日本映画の黄金時代の記憶! 72年に映画界を引退してから長く消息を絶ち沈黙を守り続けた「女王」が、鈴木義昭の取材に応じたのは四年前。伝説の名作と知られざる佳作を語り、女優として女性として語り始めた。「女王降臨」を、いま、体感せよ!(鈴木義昭)
参考上映 :香取環出演映画名場面集、「昭和桃色映画館」出版記念会記録映像(後篇)
鈴木義昭
1957年、東京都台東区生まれ。76年、「キネマ旬報事件」で竹中労と出会い、以後師事する。ルポライター、映画史研究家として芸能・人物ルポなどで精力的に執筆活動を展開中。
著書に「ピンク映画水滸伝」(青心社)、「風のアナキスト・竹中労」(現代書館)、「日活ロマンポルノ異聞 国家を嫉妬させた映画監督・山口清一郎」(社会評論社)、「若松孝二 性と暴力の革命」(現代書館)、「ちんこんか ピンク映画よどこへ行く」(野上正義著・責任編集/三一書房)、近刊に「昭和桃色映画館」(社会評論社)がある。
[特設コーナー]香取環の部屋
「特別編 伝説の女王・香取環」
10月21日(金)・22日(土)
「牝罠」
(1967/ 72分/16mm/パートカラー)葵映画
監督・脚本:西原儀一 撮影:池田清二 照明:森康 製作:後藤充弘
出演:香取環、中原美智、森三千代、渚マリ、田中敏夫、山田晴生、椙山拳一郎
結婚式を控えた農家の一人娘・陽子(香取環)は、三人の若者に襲われ純潔を散らされる。上京し銀座のホステスに、やがてバーを経営するまでになるが、その肉体には男を憎み狂わす魔性が棲みついていた。美しさゆえに都会の中でもがき苦しみ流転し堕ちていく女。日活出身の香取と宝塚映画出身の西原が、独立プロ全盛期に結実させた伝説的作品
「女は二度燃える」
(1969/45分短縮版/16mm/パートカラー)ワールド映画
監督:奥脇敏夫 脚本:俵ヒト見 撮影:武田勝也 音楽:辻正
出演:香取環、里見孝二、相原香織、真湖道代、高鳥和子、青葉洋子
遊泳中に溺れ死んだという姉(相原香織)、その死に疑問を抱いた妹(香取環)が姉の恋人だった男(里見孝二)に近づき真相を探る。眩しい陽光ときらめく海、極度におさえた台詞、ボートの揺らぎの中での性愛。日活映画が得意とした海の映画の系譜を超えるかのように、復讐に燃える女を、当時パートナーだった奥脇敏夫の下で巧みに熱演する香取環。
「桃色電話 (ピンクでんわ)」
(1967/60分/16mm/トリミング版/パートカラー)葵映画
監督・脚本:西原儀一 脚本:久木登 撮影:池田清二 音楽:古関正 美術:加山大洋
出演:香取環、椙山拳一郎、清水世津、森三千代、千月のり子、松井康子、田中敏夫
ポン引きの拳(椙山拳一郎)に付いて来た薄汚れた友子(香取環)は、少し頭が弱く失敗ばかりするが憎めない。当時流行のデートクラブで働く友子だが、やはり失敗ばかり。初代「ピンクの女王」香取環は西原儀一の葵映画専属となり、愛らしい絶妙演技を魅せて人気を不動のものとする。「忘れられない作品」という、彼女自身によるリクエスト上映!
香取環(かとり・たまき)
1939年熊本市生まれ。九州女学院高校在学中にミス・ユニバース熊本代表、全国大会で準ミスに選出。卒業後、日活第四期ニューフェイスに応募し入社。同期に赤木圭一郎がいた。本名の久木登紀子の名で多くの作品に助演したが、61年に日活を退社。佐久間しのぶの芸名でテレビにも出演。62年、ピンク映画第一号『肉体の市場』に主演、芸名を香取環と改名。以後、その演技力で60年代のピンク映画に「女王」として君臨。72年に映画界を引退。
「第三の伝説 追憶 向井寛の世界」
10月23日(日)・24日(月)
「暴行少女日記♀(めす)」
(1968/16mm/80分/パートカラー)向井プロ
監督:向井寛 脚本:宗豊 撮影:東原三郎 音楽:芥川隆
出演:一星ケミ、佐東洋一、小野保、久保新二、津村伸一、城浩、エディ・リンドン、吉野洋子
関西の底辺に生まれ、母に反発しながら自らも肉体を売って成り上がろうとする少女(一星ケミ)。男を騙し、男に騙されながら生きていく姿は、あまりに痛々しい。ドキュメンタリー出身の向井寛ならではのカメラワークは、底辺の町に生きた少女の物語を刻み込む。一時代を築いた向井のシャープな映像感覚の中で、奔放な一星の演技が輝く幻の傑作登場!
「セックス女優残酷史」
(1968/76分/35mm/パートカラー)日本芸術協会
監督:向井寛 脚本:浜多加志 撮影:伊藤正治 美術:清水好 音楽:芥川隆
出演:一星ケミ、久保新二、相原香織、井川美千代、相澤梨花、火鳥こずえ、佐東洋一、小野保
六本木「野獣会」にも属していたという一星ケミは、激しい存在感で60年代後期独立プロ屈指のスターだった。プロデューサーと恋人との狭間で揺れ動いて生きる姿は、肉体を武器に芸能界を生きたケミ自身であり、多くの「ピンク女優」の姿でもあろうか。向井寛はスキャンダラスでスタイリッシュなアングルの中に、女の身も心も描写しようとする
「秘伝腹芸十八番」
(1969/72分/35mm/パートカラー)青年芸術協会/東京興映
監督:向井寛 脚本:宗豊 撮影:浜野誠之 音楽:芥川隆 照明:大田博
出演:藤井貢、火鳥こずえ、乱孝寿、江島裕子、水木洋子、松本寛、市村譲二、平野元
藤井貢は、慶応大学ラグビー部出身で戦前松竹蒲田の青春スター。戦後も時代劇などで活躍したが、フリーとなって向井寛作品の常連に。一代で築き上げた相場師(藤井貢)の腕と才覚は老いてなお発揮され、英雄色を好む性癖に翻弄される女たち。高度成長期の男たちの愛憎劇に正面から肉迫する、向井寛らしい正攻法の人間ドラマ。
向井寛(むかい・ひろし)
1937年満州大連に生まれる。九州大学経済学部中退。今井正、野村浩将、佐伯清らに師事。劇映画の助監督の傍ら、62年に教育映画『二人の少年』で監督デビュー。63年、『地熱』で東京都産業映画部門・金賞受賞。65年に向井プロダクションを設立。同年の『肉』で成人映画に進出。精力的に監督作品を発表する一方、プロデユースにも手腕を見せた。『GOING WEST 西へ…』(97年)など一般作品の監督も多い。08年肝不全の為永眠。
*プリント状態が悪く映写機にかからない場合は上映作品が急遽変更になる場合があります。
企画協力:鈴木義昭、東舎利樹
《料金》
1本あたり
一般1200円 学生・シニア1000円
会員1000円 会員学生・シニア900円
トークイベント 1000円
《割引》
2本目は200円引き
第9回ホームムービーの日 in 神戸
まなざしの距離~映像作家にとっての記録とは
2011年10月29日(土)14:00〜(16:30終了予定)
文化映画、映像画家、劇映画と三者三様の映像作家の方に集まってもらい、それぞれの映像作品やホームムービー(記録映像)を上映することで、昔の映像を見て懐かしむだけでなく、映像で世界を「記録」してゆくという営みはどういうものかを考えてゆきたいと思います。
チラシPDF(ファイルをダウンロード)
第一部 本田裕信氏(日本アマチュア映像作家連盟 理事、ドキュメント作品)来場
○ 本田氏 ドキュメント「作品」上映
『神戸、港の祭り』(1960年、7分、8mm)
神戸タワーや花電車が通る光景、元町通で行われた懐古行列や、神戸市役所にあるトーテム
ポール建立の記録映像を収めたフィルムです
『1965年、さよなら神戸市電』(1972年、18分、8mm )
○ 本田氏「ホームム-ビー」上映
『万博親子』(1971年、10分、8mm)
第二部 唐津正樹氏(映画監督、劇映画)来場
○ 唐津氏 ホームムービー上映
『渡辺カヨ再会』(2002年、3分、8mm)
『岡藤テスト』(2002年、3分、8mm)
『唐津の岩倉旅行』(2002年、3分、8mm)
○ 唐津氏 映像「作品」上映
『座子寝』(1999年、3分、VHS→DV)
『団地』(1999年、3分、VHS→DV)
第三部 藤原次郎氏(映像画家、映像詩)来場
○ 藤原氏 映像「作品」上映
『戦車メンの歌』(1975年制作、3分)
○ 藤原氏映像 ホームムービー上映
『戦車メンの歌 アウトテイク』(1975年、3分、8mm→DVD)
○ 藤原氏 映像「作品」上映
『風土樹』(2011年、3分、blu-ray)
第四部 対談「映像作家にとっての記録の価値とは」
登壇者 本田氏、藤原氏、唐津氏
文化映画、映像画家、劇映画、三者三様のスタイルを持ち、なおかつ8mmフィルムの興隆、またその全盛期、そして黎明期と異なる時代を体験してきた映像作家が制作する映像「作品」。それらは「作品」という形で価値を持つ一方、被写体と撮影者との間に流れた時間の記録としての価値を持つものでもあります。そのような「映像作品が持つ価値の二重性」。そういった観点から、各々の映像作家が持つ作品制作に対する姿勢を話しあってもらうことで、映像で世界を記録するという営みやそれぞれが持つ映像(フィルム)に対するメディア観などについて考えてみます。
平成23年10月22日(土曜日)に京都、29日(土曜日)に神戸で開催する「第9回ホームムービーの日」で、上映するフィルムを募集しています。
募集内容: 家庭や地域の記録、自主制作映画など
特に「今」から見ても「昔」の京都や神戸の風景がよく表されているようなフィルムを募集しております。
募集期限: 10月16日(日曜日)まで
形状: 8mm、9,5mmから16mmフィルム(DVD・ビデオは上映しません)
イベントの詳細は「第9回ホームムービーの日」HPをご覧ください。
《参加費》 無料
イベント主催者:『HMD in 京都・神戸』実行委員会
神戸会場世話人:和田泰典
京都会場世話人:安藤葉月・柴田幹太
連絡先:PC:kaurisumaki9◎hotmail.com(◎を@に替えて送信してください)
電話:090-3998-7801
関連イベント:第9回ホームムービーの日 in 京都
新作ドキュメンタリー「田中さんはラジオ体操をしない」
2011年10月28日(金)〜11月8日(火)11:00〜[水・木休館]
ヘンテコな国ニッポン?
どうなの日本!!
世界中の映画祭で満員・拍手喝采の問題作が遂に公開!!
「田中さんはラジオ体操をしない」
Tanaka-san Will Not Do Callisthenics
(オーストラリア/2008/75分/DV)
製作:ブルー・ルーム・プロダクション
配給・宣伝:浦安ドキュメンタリーオフィス、スリーピン
監督・撮影:マリー・デロフスキー
編集:モーガン・グレゴリー
録音:グレッグ・フィッツジェラルド
音楽: 田中広幸、田中哲朗、デイヴィッド・ミッチェル
出演 :田中哲朗、田中かほる、田中 剣、田中広幸、北野好人、根津公子、長橋美保、上田恵弘 ほか
[公式サイト]
山形国際ドキュメンタリー映画祭2009 ニュードックス・ジャパン正式出品
カナダ国際労働者映画祭2009 ベストインフェスティバル賞(グランプリ)受賞
たったひとりでも現実は変えられる
田中さんは30年間、毎日ひとりで、
いまも歌い続けている
田中哲朗さん。63歳。30年前に毎朝のラジオ体操を拒否したために大手電機会社を解雇された。
それ以来、抗議のために会社の前で毎朝プロテストソングを歌い続けている。
携帯もない、インターネットもない、もちろんfacebookもない、そんな時代からたったひとりで大きな力と闘ってきた。
そんな田中さんの姿をカメラに収めたのは、オーストラリア人女性監督マリー ・デロフスキー。
インターネットで偶然見つけた田中さんに興味を持ち、ドキュメンタリー映画をつくるために来日。
テンガロンハットを被り、木刀で鍛錬する田中さんの姿は“ガイジン”の彼女にどう映ったのか?
ブロークンな英語でやりとりし、時にはぶつかり合うふたり。
田中さんを通して見えてくる現代ニッポンの姿をユーモアたっぷりに映し出す。
コメント
タナカさんが滑稽なのか?
日本が滑稽なのか?
タナカさんが闘っている相手は、
会社を通りこしてその先の自分をふくめた
ムニャムニャしたニッポンそのものなんだと思う。
……しりあがり寿(漫画家)
これはすごい! 「自分は頑固者だ!」と言い放ち、
きまりごとに疑問を呈して茶道を破門になるほどの田中さん。
なぜかみんな従順になり、奴隷根性が染みついて
ニッチもサッチもいかなくなっている今の日本社会に必要なのは、
このとんでもない不服従の精神だ!!
……松本哉(リサイクルショップ 素人の乱5号店・店主)
田中さんが寅さんに、周囲の支援者たちが、とらやの面々に重なってきた。
人情味溢れるプロテスト。事実が寅さん映画を超えた。
……山根基世(「ことばの杜」代表/元NHKアナウンサー)
泣き寝入りせず、正しいと思うことを淡々と伝え続ける姿に感心しました。
それを取り上げるのが海外の監督だという皮肉には残念ながら納得できます。
……ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
不当な職質に黙秘を貫き氏名不詳のまま裁判にかけられたという人の話を思い出しました。
職質もラジオ体操もそれを抑圧だと全く感じないひとが大多数だということが
なにより恐ろしいことだと思います。
……ECD(ラッパー)
25年前、工場の門前に田中さんを訪ねて、生き方に感動、共感。
「君が代」不起立で停職にされた私が校門前に「出勤」したヒントは、田中さんにある。
……根津公子(元教員/「君が代」解雇をさせない会)
《料金》
当日
一般1800円 学生:1500円 シニア1000円
会員1000円 学生会員・シニア会員900円
前売 1300円
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タカシ時間 vol.9
11月11日(金)・12日(土) 両日18:30
『諫早湾』
(2011/76分/製作:海プロジェクト)
映像作家・崟利子は、東京茅場町のギャラリーマキで新作上映会「季刊タカシ」を不定期で開催しています。神戸の「タカシ時間」では、これまで撮りためた旧作を中心に上映してきましたが、今回は、今夏完成した長編『諫早湾』を初上映します。
映画「諫早湾」は、これから数年続いていく映画の“入り口”として今年5月に産声を上げました。この映画は、私ともう一人のプロデューサーである大塚が2年前に諫早湾を訪れた時から始まっています。実は私が撮って作り上げるつもりでしたが、東京での仕事の都合を含めた様々な事情でなかなか現地へ行けないまま時間が過ぎていました。
私は少し焦っていました。自分の中に沸き上がった突発的な拙い正義感と、それを表面化できない力の無さに焦っていたのです。
諫早湾は江戸時代から干拓と埋め立てが繰り返されてきた典型的な日本の沿岸地域です。農地を増やして食糧不足を補うという当初の目的は、時代とともに公共事業による地域振興、大規模農業推進、防災と何度も塗り替えられてきました。
中でも、最大かつ一挙的な埋め立てとして計画されたのが、諫早湾干拓事業です。
戦後間もなく湾口を閉鎖する大公共事業として計画されたこの工事は、前述の通り目的が2転3転した後、立案から約40年経った1989年に着工されました。1997年の工事完了時に鉄板が次々と落とされ8.5㎞の諫早湾口が閉じられていくニュース映像を、私はよく覚えています。
その後、湾の環境と漁業は壊滅的な打撃を受けてきました。毎年赤潮が発生し海中の貧酸素状態が続いてきました。獲れていたものが獲れない状態が何年も続きました。それが潮受け堤防の締め切りに起因するものかどうかは証明されていない状態でした。しかし現地に行ってわかったのは、どう見ても堤防が影響しているだろうということでした。潮の流れを広範囲に渡って完全に遮断したのだから、海と生物に変化が出るのは当たりと思われました。
法廷では干拓事業の完成と漁業被害の因果関係が争われていました。しかし裁判の論理性では意味を持たない心情的な部分、諫早湾を巡る人々の積もり積もった確執が根深いと感じました。
工事を主導した当時の自民党と野党の争いに始まり、その後の民主党と民主党県連、農水省と漁民、長崎県と漁民、干拓工事業者と漁民、干拓地農民と漁民、県側の漁協と漁民側の漁協、かつて補償をもらって漁業権を放棄した漁民とそうしなかった漁民。分裂は見事に日常に下りていました。そして今も続いています。昨年2010年に、福岡高裁で堤防と漁業被害の因果関係を認める判決が下り、当時の総理大臣が上告せずと明言した後に、長崎県と干拓地農民が再び判決を不当とする裁判を起こしました。死ぬまで繰り返すのか、とは傍聴した漁民の言葉です。
前述した通り、映画のスタートは私の拙い正義感であり、当初の立ち位置は「漁師支持」でした。諫早の根深い確執は、日本の社会がつくりあげた沈殿物のようなものです。またかつてから日本の至る所にあったものでもあります。ダム建設・高速道路建設・原発建設といった現場に必ず登場する、利権を求める人々による力の行使です。それは日本社会そのもの。諫早はその典型の一つ。私とは関係ないようでいて見て見ぬふりをしてきたと言う意味で関係のある事柄です。だからこそ私は正義感を振りかざしたくなった。
しかし現実に目を向ければ、このぐちゃぐちゃぶりの長さに、メディアも、選挙を抱える政治家も、そして多くの人々も飽きています。諫早湾の静かな海を見ていると、このまま朽ち果てて終わっていく様な気もしてきます。私は映画のとば口で立ち往生していました。
崟利子監督が頭の中に浮かんだのはそんなときでした。
彼女ならば全然違う力を持った映画が作れるのではないか。沈滞した諫早湾を前にして、私には思いもつかない発見をするのではないか。
その後崟監督は、身の回りの日常を撮るというこれまでのスタイルに反して一人で何度か諫早に足を運び、満足ではない制作費に耐えながら撮影を続け、ようやく本作ができあがりました。内容は、私がこれまで書いてきたこととはまったく違う、崟ワールドです。
しかし誤解を恐れずに言えば、私は「諫早湾」の中に自分の正義感を見いだすことができます。変わらないようで変わっていく独特の映像に、何故か希望を感じます。
最初に「これはこれから数年続いていく映画の“入り口”だ」と書きました。
諫早の問題は、おそらく社会問題としては早急・明快には解決しません。しかし海があって、暮らしている人がいて、時間が過ぎていく。「諫早湾」はその時間にただ付き合って、ゆっくりと映画の時間を切り取っていくのだと思います。
これから崟監督が撮ろうとしているのが、いわゆる風景ではなく、諫早の人間だということも映画の先行きを物語っています。良くも悪くも諫早湾に翻弄されてきた人々。彼等が、映画の中で彼等なりに立っていてくれれば、それが諫早の未来なのだと思っています。
2011年11月
杉本信昭
[「諫早湾」プロデューサー。監督作に「蜃気楼劇場」(1993)、「自転車でいこう」(2003)がある]
《会費》1500円
協力:ギャラリーマキ
ソヴィエト映画会①『嘆くな!』
2011年12月17日(土)・18日(日)
1991年12月25日、ソヴィエト連邦が解体して今年で20周年。ソヴィエト、ロシア映画の古典や代表作から異色作まで、不定期のシリーズとして上映していきます。
「嘆くな!」Не горюй!
(ソヴィエト/1969/94分/35mm)
モスフィルム、グルジアフィルム撮影所
配給:ロシア映画社
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
脚本:レヴァス・カブリアゼ
撮影:ワジーム・ユーソフ
音楽:ギア・カンチェリ
出演:ヴァフタング・キカビッゼ、セルゴ・ザカリアッゼ、アナスタシヤ・ヴェルチンスカヤ、ソフィコ・チアウレリ
『不思議惑星キン・ザ・ザ』のダネリヤ監督作品。人々の営みから滲むユーモア、そして死が、歌と踊りの宴会とともに描かれる。舞台は19世紀末のグルジアの小さな町。ペテルブルグで医学を修めた主人公・ベンジャミンが故郷で開業するも患者は集まらない。それを苦にせず呑気に暮らす彼を、姉のソフィコは心配し、裕福な町医者の娘との結婚を画策する。
ダネリヤ監督は常々、自分が喜劇監督ではないということを繰り返し言い続けています。その例として挙げるのが、『嘆くな!』では三人もの死が描かれているということ。人を笑わそうとして撮る映画には少しも興味がなく、それに似たような要素が見つかるのだとしても、それは我々が日頃感じるユーモアなのだと。
本作の見所は、主人公の友人の医師レヴァンが自ら開く生前葬の喧噪と静寂のシーンです。
喧噪の侘しさと別れの虚しさに涙するレヴァンが最後にレースのカーテンを摑むでもなく触るでもなくただ撫で下ろす手をじっと捉えていたカメラが、甕を遠くへ運んでいく子供たちのワンカットを挟んでから再び部屋に戻ると、いつしか静かに消えていなくなったレヴァンを追うようにして隣の部屋の暗闇を覗き込む一連のシークエンス。彼が死の床へ向かったのは確かだとしても、それはすでに映画の外の出来事となっていて、もはや覗き込むこともままならない。この映画で最も美しいシーンだと思います。
── 東海晃久
[関連企画] 神戸映画資料館レクチャー:映画の内/外
第6回『不思議惑星キン・ザ・ザ』と知られざるダネリヤの宇宙 講師:東海晃久
《料金》
一般1500円 学生・シニア1300円
会員1300円 会員学生・シニア1200円
《割引》
[レクチャー:第6回 『不思議惑星キン・ザ・ザ』と知られざるダネリヤの宇宙] 参加者は100円引き
ニコラス・レイ監督『孤独な場所で』
2011年12月30日(金)・31日(土)
ハリウッドの異端児、ニコラス・レイ監督の生誕100年を記念し、『孤独な場所で』を日本語字幕付き35ミリフィルムで特別上映。
「孤独な場所で」In a Lonely Place
(アメリカ/1950/93分/35mm)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督:ニコラス・レイ
原作:ドロシー・B・ヒューズ
脚本:アンドリュー・ソルト
撮影:バーネット・ガフィ
音楽:ジョージ・アンセイル
出演:ハンフリー・ボガート、グロリア・ グレアム、アート・スミス、マーサ・スチュワート 、カール・ベントン・リード
『暗黒への転落』に続いてボガートがレイを監督に起用、自身の会社サンタナ・プロで製作した。頑固で粗暴な性向ゆえに疎まれ、長く一線から退いているハリウッドの脚本家が殺人の嫌疑をかけられる。美しい隣人の証言で男は釈放され、二人は恋に落ちるが、男の複雑な人間性を知れば知るほど女は困惑し、一度は解けた疑いが再び頭をもたげる。犯人捜し、映画界の内幕暴露で観客の興味を惹きつつ、善人とも悪人とも分類しがたい特異なキャラクターと、彼を愛しながらも受け容れられない女の苦悩を掘り下げていくレイの演出には一分の隙もない。レイ自身と否でも重なるボガートの相手役にはグロリア・グレアム。いうまでもなく当時のレイ夫人である。(藤井仁子)
[関連企画] 連続講座:映画批評_新しい映画と観客のために
第4回 ニコラス・レイ生誕100年 講師:藤井仁子
《料金》
一般1500円 学生・シニア1300円
会員1300円 会員学生・シニア1200円
《割引》
[連続講座:映画批評_新しい映画と観客のために 第4回 ニコラス・レイ生誕100年] 参加者は100円引き