神戸映画資料館

PROGRAM プログラム

2023年12月15日(金)〜19日(火)第Ⅰ部・第Ⅱ部/2024年2月9日(金)〜13日(火)

『映画愛の現在』三部作

2023年12月に第Ⅰ部・第Ⅱ部を上映しました。2024年2月は未上映だった第Ⅲ部の上映とともに、前回の好評を受け2月12日(月・祝)には三部を一挙上映。

 

2月12日(月・祝)『映画愛の現在 第Ⅲ部/星を蒐める』上映後
トーク 佐々木友輔(監督)

 

膨大な数の映画を日々映画館で浴びるように見ることは、東京や大阪などの大都市圏でしか成立しない。映画館が少ない地域では、そもそも毎日違う映画を映画館で見ること自体が困難なのだ。結局のところ、映画は都会の文化であり、そこに暮らす人々だけに許された特権なのか? 地方に暮らす人間には、映画を愛する資格は与えられていないのか?
佐々木友輔監督のnoteより)

 

2016年春、県内に映画館が3館しかない鳥取に東京から移り住んだ映画作家が、その地で、「自分たちが選んだ映画を、自分たちの手で上映する」自主上映活動を行う人々をインタビューし記録した三部からなるドキュメンタリー。

 

 

『映画愛の現在 第Ⅰ部/壁の向こうで』
Cinephilia Now: Part I – Secrets within walls
(2020/103分)
監督・撮影:佐々木友輔 編集:井田遥 音楽:田中文久
主題歌「旅に出る唄」作詞・作曲:原將人(正孝) 編曲:田中文久 歌:大久保藍
出演:中村俊一郎、清水増夫、Clara、黒田ミキ、森本良和、長嶺泉子、中島諒人、映画を見る会、赤井あずみ、蛇谷りえ、安部大河、柿原朔太郎

情報化やデジタル化を背景として、映像の視聴環境や制作環境が目まぐるしく変化している現在の状況下で、かつて隆盛を極めた「映画」は今後どこへ向かっていくのか。『映画愛の現在』は、日本の地方都市の一つである鳥取県の事例を通じて、未来の映画のあり方を問うドキュメンタリー三部作である。かつては鳥取県内にも多くの映画館があったが、閉館が相次ぎ、今では三館しか残っていない。しかしそのような環境でも、自分たちが見たい映画を見るべく自主的な上映活動を続ける人々が存在し、豊かな映画文化を作り上げてきた。シリーズ第一弾となる本作では、鳥取県東部で活動する個人・団体にインタビューを行い、彼らの声とその土地の風景映像を重ね合わせる。

 

『映画愛の現在 第Ⅱ部/旅の道づれ』
Cinephilia Now: Part Ⅱ – Fellowship to cast the ring
(2020/103分)
監督・撮影・編集:佐々木友輔 編集:井田遥 音楽:田中文久
主題歌「旅に出る唄」 作詞・作曲:原將人(正孝) 編曲:田中文久 歌:大久保藍
劇中歌「あてのない旅」作詞・作曲:原將人(正孝) 編曲:田中文久 歌:大久保藍
アニメーション・ドキュメンタリー制作:佐々木友輔、井田遥、音泉寧々、品岡トトリ、山崎七重、盛田実優、渡邉乃愛
出演:安部大河、柿原朔太郎、大久保藍、荒尾極、荒尾純子、中森圭二郎、波田野州平、村上大樹、松本凌、蛇谷りえ、金澤瑞子、杉原美樹、磯江正一、河原朝子、上所俊樹、野口明生、中山早織、小松亜希恵、服部かつゆき
声の出演:赤井あずみ、大下志穂、中島諒人、吉田明広、水野耕一、小山大輔(マルチーズ)

鳥取県で自主上映活動を行う個人・団体へのインタビューを通じて、未来の映画のあり方を問うドキュメンタリー三部作の第二作。山陰本線の汽車に乗って、物語の舞台は鳥取県東部から中部へ。今回の旅では、自主映画やドキュメンタリーの作り手と多く出会うことになった。既存の枠組みに固執せず、地域に根ざした表現のかたちを模索する人々と言葉を交わしながら、この映画の作り手である佐々木は自分自身を省みる。霞がかった視界の先に、次の目的地が見えてくる。

 

『映画愛の現在 第Ⅲ部/星を蒐める』
Cinephilia Now: Part Ⅲ – Lux crawler i++
(2020/107分)
監督・撮影・編集:佐々木友輔 編集:井田遥 音楽:田中文久
主題歌「旅に出る唄」作詞・作曲:原將人(正孝) 編曲:田中文久 歌:大久保藍
劇中歌「あてのない旅」作詞・作曲:原將人(正孝) 編曲:田中文久 歌:大久保藍
出演:青木郷香、大下志穂、赤井孝美、山口東炫、浦木誠一、武山輝詔、吉田明広、水野耕一、小山大輔(マルチーズ)、田口あゆみ、河本幸樹、升田乃愛、島崎寛己、田中晋
声の出演:村上大樹、松本凌、大久保藍

鳥取県で自主上映活動を行う個人・団体へのインタビューを通じて、未来の映画のあり方を問うドキュメンタリー三部作の第三作。最後の旅は鳥取県西部が舞台。同地で活動する団体には、コミュニティの強さが感じられた。イベント当日に集まるだけではなく、ふだんから活発な交流があり、助け合いの精神を持っている。映画や映像は「作品」だけでは成立しない。鑑賞体験を構成する、記録に残らない様々な事柄を、忘れないうちに書き記しておくこと。

 

佐々木友輔(ささき・ゆうすけ)
1985年兵庫県神戸市生まれ。映像作家・企画者。鳥取大学地域学部准教授。映画・ドキュメンタリー制作を中心に、執筆・出版、展覧会企画など領域を横断した活動を続けている。近年の主な上映に、福島映像祭2020、第13回恵比寿映像祭、第50回ロッテルダム国際映画祭、第20回リスボン国際ドキュメンタリー映画祭など。また2021年からは、鳥取の地方映画史を記述する試みとして「見る場所を見る——アーティストによる鳥取の映画文化リサーチプロジェクト」を行っている。

→公式サイト

 

《料金》 1本あたり
一般:1500円 シニア(65歳以上):1200円 ユース(25歳以下):1000円 会員:1100円
《割引》 当日2本目は200円引き
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039

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