神戸映画資料館とはABOUT US [English]

小さくても、大きなフィルムアーカイブ

神戸映画資料館は、映画フィルム、書籍、ポスター、機材などを収集・保存・公開する施設です。
収蔵するフィルムは18000本(2020年4月現在)以上で、国内にある民営の機関としては最大規模のフィルムアーカイブといえます。
館長の安井喜雄が個人ではじめた収集が、貴重なコレクションに発展しました。その時代の評価や人気にとらわれずに収集してきたことにより、忘れられていた作品や軽視されてきたジャンルの映画なども保存されてきました。それが幻の映画を多数発掘することにつながりました。

しかしながら、わたしたちはとても小さな団体で、調査がなかなかできずまだまだ未知のものが眠っていることが悩みでした。
そんな中、もとめられて資料を提供するなどしているうちに気づきました。独力ではなく、関心を持ってくださる方々とともにアーカイブ活動そのものを行うこと──むしろそれが個人のコレクションから始まった神戸映画資料館にふさわしい方法ではないだろうかと。
一般の映画好きのみなさんとパンフレットやポスター、チラシの整理を行ったり、専門家のみなさんと研究対象となる資料の映画史的な価値を一緒に見出す──そんな開かれたフィルムアーカイブをわたしたちは目指しています。

併設のシアターは38席とこちらも小さいですが、35mmのフィルム映写機を設置する本格的な映画館です。収蔵プリントの上映や、商業的な劇場では上映されないような古典映画や先鋭的な現代映画の上映のほか、講座などのイベントを週末を中心に行っています。



映画の発見
現存しないと思われていた幻の映画を発掘しつづけています。
【主な発掘作品】

「明治二十八年の両國大相撲」(1900/撮影:土屋常二)


「黄金の彈丸」(1927/監督:印南弘)神戸・旧居留地で撮影


「折鶴お千」(1935/監督:溝口健二)


「魂を投げろ」(1935/監督:田口哲)現存する原節子の最古の出演作


「蜂の巣の子供たち」(1948/監督:清水宏)


「南海の情火」(1950/監督:高木孝一)美空ひばり10代の出演作


「のろまな爺」(1924/監督:大藤信郎)大藤信郎の第1作


「竹取物語」(1961/監督:大藤信郎)大藤信郎の未完の遺作


「ミッキー漫画スピーデー」ディズニーアニメの初期短編「Neck ‘n’ Neck」(1928)の短縮版

 

神戸と映画
──日本映画史のはじまり

エジソンの発明した活動写真の装置、キネトスコープが日本に初めて上陸したのは神戸の地、明治29年(1896年)のことでした。この年の11月25日から12月1日の7日間にわたり神港倶楽部で一般公開され、後にこれにちなみ12月1日が「映画の日」になりました。スクリーンに映像を投影するフランスで生まれたシネマトグラフも翌年の明治30年(1897年)に神戸の相生座で公開され、たちまち人気を集めました。
神戸の最初の映画街となった新開地で幼少期から映画を浴びるように見ていた淀川長治さんは長らく映画評論家として活躍されました。1930年代までの日本映画の多くが失われて今では見ることができませんが、それら幻の映画について晩年まで生き生きと語りつがれた神戸の偉大な映画人のひとりです。

 

神戸映画資料館のあゆみ

1974年……神戸出身の安井喜雄を含む映画好きの仲間がプラネット映画資料図書館を大阪に設立、上映や映画資料の収集を始める。
1995年……安井が富岡邦彦とともに上映室「プラネット・プラス・ワン」を大阪・梅田に開設(現在は富岡が代表として運営)、所蔵フィルムの上映等を行う。
2006年……阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた神戸・新長田において、プラネット映画資料図書館の資料をもとにした映画文化施設づくりが、兵庫県・神戸市の協力を得て進展。
2007年3月25日……神戸映画資料館開館。新長田まちづくり株式会社が、「兵庫県商店街活性化事業」を活用する事業主体となり、安井が代表をつとめる神戸プラネットが運営委託を受ける。
2009年4月より……神戸プラネットが神戸映画資料館を独立採算事業として運営する。
2012年……新長田地域で文化活動に携わる人々や神戸の大学関係者とともに神戸ドキュメンタリー映画祭実行委員会を設立(2017年、神戸映像アーカイブ実行委員会に改組)。毎年、映画祭を開催するほか、神戸をテーマにしたプロジェクトを実施する。
2014年8月……フィルムアーカイブ活動の充実を目指し、一般社団法人神戸映画保存ネットワークを設立。文化庁の「美術館・歴史博物館重点分野支援事業」を受け、神戸映画資料館収蔵フィルムの網羅的な調査が実現。これにより外部機関や研究者との情報共有や共同研究を進めやすくなり、開かれたアーカイブへの大きな一歩となる。
2019年11月……NPO法人プラネット映画保存ネットワークを設立。神戸映画資料館の運営を引き継ぐ。

館長 安井喜雄
プラネット映画資料図書館 代表
NPO法人プラネット映画保存ネットワーク 理事長
一般社団法人神戸映画保存ネットワーク 代表理事

 

運営 NPO法人プラネット映画保存ネットワーク
設立趣旨書(PDF)
定款(PDF)

[役員]
理事長 安井 喜雄
専務理事 田中 範子
理事 山根 貞男
監事 宍田 正幸

[正会員]役員を除く
いいを じゅんこ(クラシック喜劇研究家)
板倉 史明(映画研究者/神戸大学)
上田 学(映画研究者/神戸学院大学)
金 稔万(映画作家)
崟 利子(映画作家)
橋本 英治(映画研究者/神戸芸術工科大学)
松山 ひとみ(アーキビスト/大阪中之島美術館準備室)

[賛助会員](敬称略/2020年6月27日現在)
菅野 賢治/鷲谷 花/寺尾 佳典/辰巳 玲子/小川 健治/寺本 雄三/八朝 裕樹/加藤 文/小川 翔太/和田 幹司/土本 基子/山崎 バニラ/稲垣 浩/羽鳥 隆英/塚本 洋三/山際 永三/野尻 浩一/川島 信治/岡 陽子/土居 安子/正岡 健二/向平 由子/堀 哲也/鵜久森 典妙/辛 理華/北村 皆雄/Lewis Bremner/奥所 清美/奥所 千恵子/畑 あゆみ/伊藤 久美子/山本 直美/野口 一男/村山 匡一郎/太田 耕一/甲斐 史子/長田 勇市/田邊 高英/佐野 明子/高岡 茂/天羽 均/石井 岳龍/高槻 真樹/福原 彰/神谷 伸子/天宮 遥/歓峯 浩二/北波 英幸/木村 智哉/波多野 ゆき枝/宇野田 尚哉/水野 直樹/飛田 雄一/木村 光/李 敬司/吉野 大地/季村 敏夫/藤岡 朝子/加藤 初代/玄 善允/村上 知彦/江利川 憲/浅川 志保/福島 成人/Yumi Machiguchi/浦辻 宏昌/籾山 幸士/井場 宏/木下 信一
匿名4名

[寄附](敬称略/2020年5月7日現在)
吉岡 博行/ワイズ出版/鈴木 明弘/映画保存協会/Yumi Machiguchi
匿名8名

 

関連団体
神戸映像アーカイブ実行委員会
プラネット映画資料図書館
PLANET +1 / PLANET studyo plus one

参考
シンポジウム「神戸映画資料館の可能性」
(2010年1月30日開催)報告