2025年9月20日(土)
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第23回『十月』
革命の映画・映画の革命
──エイゼンシュテイン『十月』を読み解く

このシリーズ講座では、映画史の節目を刻んできた傑作を毎回一本ずつ上映し、検証してゆく。時代の中から生まれながら、時代を超えて生き残る。古典とはそういうものだ。それは、つねに〈来るべき〉作品であり、映画館のような場所でそのつど〈発見〉される。このような観点から、作品を映画史の中にきっちりと位置づけ、それがいかにして生まれ、どのように受容され、それ以後の映画にどんな影響を与えたのかを検証する一方で、あたかも新作を見るように、その映画を純粋に味わい、どこにその〈映画的〉魅力があるのかを探ってゆく。
13:30〜 上映
「十月」ОКТЯБРЬ
(ソ連/1928/127分[20fps]/35mm)国立映画アーカイブ所蔵
監督・脚本:セルゲイ・エイゼンシュテイン、グリゴーリー・アレクサンドロフ 撮影:エドゥアルド・ティッセ 美術:ワシリー・コヴリーギン
出演:ワシリー・ニカンドロフ、ウラジーミル・ポポフ、ボリス・リヴァーノフ
伴奏:鳥飼りょう
15:50〜 講座(終了予定17:20)
講師:井上正昭(翻訳・映画研究)
今回の講座では、エイゼンシュテインがロシア革命の10周年を記念して制作した映画、『十月』を取り上げる。長編3作目にあたるこの作品で、エイゼンシュテインは『戦艦ポチョムキン』以上にモンタージュを洗練させ、先鋭化している。映像の強烈なリズムに乗せて最後まで一気に見せる、活劇としても一級の作品だが、そのイメージの連鎖は実は極めて複雑であり、一度見ただけでその意味を理解できる人はほとんどいないだろう。歴史的背景を押さえながら、この映画のメタフォリカルで難解なイメージを読み解いていき、エイゼンシュテインが考えるモンタージュとは何だったのかを改めて問うてみたい。『十月』において、映画と歴史はいかなる関係にあるか、あるいは、あまり語られてこなかったエイゼンシュテインにおけるセクシャリテの問題などについても、合わせて考えてゆく。『十月』は直前にフィルムが大幅にカットされたことでも知られる。初期のシナリオなども参考にしながら、オリジナルの『十月』についてもできる限り迫りたい。
井上正昭
1964年生まれ。Planet Studyo + 1 で映画の自主上映にたずさわる。訳書に『映画監督に著作権はない』(フリッツ・ラング、ピーター・ボグダノヴィッチ/筑摩書房 リュミエール叢書)、『恐怖の詩学 ジョン・カーペンター』(ジル・ブーランジェ/フィルムアート社)、共著に『映画を撮った35の言葉たち』(フィルムアート社)がある。
ブログ「明るい部屋:映画についての覚書」
《参加費》 生伴奏付き上映+講座
一般:2500円 ユース(25歳以下):1500円 会員:2000円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039
協力:国立映画アーカイブ
