2025年12月27日(土)・28日(日)
人生の幻影 ダグラス・サークの二都物語 第4弾
第4弾 デトレフ・ジールク時代 初期作品
ファスビンダーやアルモドバルなど、多くの映画作家たちに今なお影響を与え続けている偉大な映画作家ダグラス・サーク。彼がナチスドイツを逃れてハリウッドに渡り、デトレフ・ジールクからダグラス・サークへと名を変え、50年代に撮った『天が許し給うすべて』や『風と共に散る』、『悲しみは空の彼方に』などの華麗なメロドラマの数々は、60年代末になって再評価され始め、メロドラマ映画の概念を根底から覆すことになる。メロドラマの巨匠として、ダグラス・サークの評価は今や不動のものとなったと言っていいだろう。しかしサークが撮ったのは何もメロドラマばかりではない。アメリカ時代に彼が手がけた作品は、コメディやフイルム・ノワール、歴史物、さらには西部劇さえも含む。
特集の第4弾は、ドイツ時代、デトレフ・ジールク名義の初期3作品を上映。
『エイプリル・フール』 April, April!
(ドイツ/1935/81分)ウーファ
監督:デトレフ・ジールク
脚本:H・W・リチケ、ルード・リッター
撮影:ウィリー・ヴィンテルシュタイン 音楽:ヴェルナー・ボックマン
出演:カローラ・へーン、アルベルヒト・シェーンハルス、エアハルト・ザイデル、シャーウッド・ダウダード
パン職人からパスタ工場主に成り上がったランペ氏。一家の上流気取りに嫌気がさした友人が皇太子からの手紙をでっちあげるが…。エイプリル・フールの悪戯に右往左往する成金一家と、それをバカにする周辺という構図のコメディだが、それが2つの恋につながっていく。未だ洗練されてはいないがチャーミングなサーク初長編。
『沼の家の娘』 Das Mädchen vom Moorhof
(ドイツ/1935/81分) ウーファ
監督:デトレフ・ジールク 原作:セルマ・ラーゲルレーヴ
脚本:ロタール・M・マイリング
撮影:ウィリー・ヴィンテルシュタイン
音楽:ハンス=オットー・ボルクマン
出演:ハンジ・クノーテク、クルト・フィッシャー=フェーリング、フリードリヒ・カイフリー
ヒトラー統治下で撮られたサーク第2作。犯されて妊娠した女中のヘルガが主人を訴えた裁判を傍聴し、彼女の純粋さに打たれたカーステンが新たな雇い主になる。ついに自分の居場所を見出すヘルガだが、カーステンの婚約者に嫌われ…。“美しさは女性を不幸にする”典型的物語で、ヒロインの可憐さとカーステンの一途さはボーゼージの作品を思わせる。
『社会の柱』 Stützen der Gesellschaft
(ドイツ/1935/83分) ウーファ
監督:デトレフ・ジールク 原作:ヘンリック・イプセン
脚本:カール・ペーター・ギルマン、ゲオルグ・C・クラーレン
撮影:カール・ドリュウズ 音楽:フランツ・R・フリードル
出演:ハインリヒ・ゲオルゲ、マリーア・クラーン、ジークフリート・ホルスト・テーツマン、アルブレヒト・シェーンヘルス
ノルウェイの港湾都市で領事を務める男の欺瞞と虚飾の人生を描く。隠し子も横領も、アメリカに移住した義弟のせいにしてのし上った男の人生が、義弟の帰国によって崩壊する。唯一愛する息子が乗った船を襲う嵐が、庶民を顧みない領事の価値観の破壊を象徴するようだ。ヒトラー時代のドイツで製作されたイプセンの戯曲を原作とした一作。
*全作品デジタル上映
《料金》 1本あたり(当日2本目以降は100円割引)
一般:1300円 シニア(65歳以上)・障害者:1100円 ユース(25歳以下):700円 会員:1000円
予約受付
メールと電話によるご予約を承ります。鑑賞を希望される日時と作品名、お名前、電話番号をお知らせください。予約で満席でなければ、当日に予約無しでもご入場いただけます。
info@kobe-eiga.net 078-754-8039
協力:ダッサイ・フィルムズ、井上正昭
